バッテリについての考察
よく、バッテリが10分しか持たない とか、死んでしまった、
BIOSのアップグレードが出来ない、など聞きますがなぜ切れるのでしょう?
また防止策は有るのでしょうか?
・防止策の結果を先に知りたい方へ ==> 使用しない時はACアダプタを外しましょう
うんちくは、この下に書いてあります(^.^)
逝ってしまったバッテリセルって? 先日分解した 全く充電しなくなったバッテリセル(単品1本の事)とは? |
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元気の無いバッテリセルとは、90分持つはずが10分しか持たないと言う事であり 正極のリチウムコバルタイトと 負極の炭素間のリチウムイオン移動が弱ってきた(劣化)と言う事です これは、充放電を繰り返せばいずれ劣化し、仕方が無い事でしょう。 しかし突然バッテリセルが充電しなくなる事があり プラス、マイナス間の電極の電位差が0V であり |
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安全第一に分解しましたので 随分汚く、ばらしてあります。 (負極側は分解せず) プラスの電極周辺は多くのパーツで構成されています。 パッキンとセパレータが多用されています
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圧力反応自己切断型ヒューズ (勝手に命名しました(^.^) 自己切断なのでヒューズは当たり前じゃん っていう突っ込みは受けつけません(^。^)) もちろん再生不可(復帰しません) 左が正常時(導通あり) 右が切断(破断)後 |
右の2枚の間にはセパレータがあり 絶縁されていて、 中心の部分で切断されており、 当然導通がありません。 左が正常時(導通あり) 右が切断(破断)後 |
左から 正極タブ (ガス抜きの為穴が4個空けてあります) パッキン? 圧力反応自己切断型ヒューズ(上) 圧力反応自己切断型ヒューズ(下) (切断後の物です) |
全く充電されない理由が判明しました。 (圧力反応自己切断型ヒューズ、安全弁、安全機構とも言うらしい) このパーツが物理的なヒューズになっています。 切断後は当然 正極と負極の電位差が0Vで抵抗値は無限大です。 |
なぜ切れるのか? |
過充電状態になると電池内部の温度が上昇し、電解液の分解によりガスが発生し、内圧が上昇するらしいです、 その時に圧力反応自己切断型ヒューズ(上)が押し上げられ、約1mm膨らみ、正極側(上方向)に中心部のみ移動します そして圧力反応自己切断型ヒューズ(下)とが引き離され(円形に切りこみの入った所が引き切られる) 回路を開き充電を出来なくする構造と推測されます。 これは、ガス圧の上昇による破裂、温度上昇による周囲の溶解、発火を防ぐ為と思われます。 |
ではどうすれば良いか? |
過充電が犯人ですから、「充電が終わったらバッテリパックを外す」 という事になりそうです。 しかし、その辺はバッテリセル内の充電管理回路で制御しているはずです |
結果 |
1、充電が終わったらバッテリパックを外す(結構面倒だと思いますが、、、) 2、使用し終わったら ACアダプタ抜く (1番現実的です) 3、バッテリパック(PC本体)を購入時には、お祈りをしてから バッテリパック内のセルの特性が均質な物を購入する(^.^) |
最後に |
PONTAはバッテリの専門家では有りません、勝手に分解し推測をまとめて見ました 仕組み、専門用語、パーツの役割等間違っているかもしれません、 業界関係の方アドバイス等がありましたら、ご連絡お待ちしています。 その後、残るThinkPad535の2パックもばらして見ましたが、計18本すべてのセルの圧力反応自己切断型ヒューズが動作していました、 やはり1本逝ってしまうと他の2本に1.5倍の負担が掛かりその2本が逝ったあと残る6本も逝ってしまうのでしょうか? 結局1パックも蘇生できませんでした(;_;) ThinkPad560のバッテリセルはAT&A製であり結構根性があり、圧力反応自己切断型ヒューズが動作する事は少ないようです。 |